2.旅は道連れ~バンコク市内観光

カオサンで宿探し

カオサン通りの安ゲストハウスの周囲は、朝から騒がしかった。
夜明けとともに、ニワトリの大合唱と地元タイ人の叫び声が響きわたっていた。
何度か目を覚ましたものの、そんな環境の中でもぐっすり眠れた。よほど疲れていたのだろう。

近くのコンビニでパンとヤクルトを購入し朝食とした。
現在のタイ国内は、セブンイレブンとファミリーマートだらけのコンビニ天国だが、この当時はまだ少なかった。ただ外国人ばかりのカオサンでは何軒も見かけた。
旅行者にとって、何の苦労もなく買い物ができるコンビニの存在は実にありがたい。まあ、味気ないとも言えるが、ぼったくられる心配もないし、言葉の問題もない。

朝食後、チェックアウト。
本日はM君とは別行動を取ることして、各自で今晩の宿探しに出かけた。

まず日本にいる家族に国際電話をかける。
当時はもちろん携帯電話もスマートフォンもなければ、インターネットでのEメールのやり取りも一般的ではなかった。
国際電話専用のテレフォンカードを買って公衆電話から国際電話をかけていた。もしくは、通りのあちこちにある国際電話屋さんで番号を伝えてかけてもらうスタイル。

★現在のタイからの国際電話事情★
・日本の携帯電話をそのまま使うことができる。3GとGSMという二つの電波方式に対応している機種だと、ほぼ全世界でそのまま利用可能。ただし、通話料金は高い。例えばドコモの場合、タイから日本へは1分175円。着信の場合も有料。
・SIMフリーの携帯電話を手に入れて、現地のSIMカードを購入するのがベター。
・タイのみならず諸外国で発売している携帯電話はSIMフリーが基本。安い機種なら1000バーツもしない。
・SIMカードは100バーツ(300円)ほどで手に入る。空港でもコンビニでも売っているので便利。開通作業がわからなければ店員に頼めばやってもらえるかも。インターネット回線対応のデータSIMカードも売っているので、スマホやタブレットに差せば、ネットの閲覧もできる。
・タイから日本へは、頭に009をつけてからダイヤルすると、1分5バーツ。約15円。ドコモの10分の1以下だ。安い。
・WIFI利用可能環境にあれば、スマートフォンやパソコンからLINEやSKYPEで通話するのが安上がりだ。これならタダ。タイのホテルやコーヒーショップでは、無料WIFIが飛んでいることが多いので、有効活用しよう。
・スマートフォンはデータ通信を必ずオフにしておくこと。アプリの自動更新でパケ死することにもなりかねない。
・いまだにホテル街や観光地には電話屋が営業中。1分10バーツ程度。スクンビット通りのアラブ人街には電話屋が密集しており圧巻。そんなに電話するのかアラブ人は。
しかしまあ、なんとも便利な世の中になったものですな。20世紀とは、まさに隔世の違い。

家族に無事を伝えてから、宿探しを始めようとした矢先、再びM君に遭遇。
どうやら宿探しは、正午過ぎからがベターらしい。チェックアウトが12時なので、それ以降でないと空き室具合がわからないとのこと。なるほど。

まだ少し時間があるので、二人で軽く昼食。
チキンカレー。
とてつもなく辛い。喉の奥がひりひり痛むほど辛い。タイで初めて激辛料理の洗礼を浴びた。
再び別々に宿探し。
3軒目でようやく空きを見つける。シングルルームで1泊100バーツ。
昨日のゲストハウスより部屋は狭いものの清潔度は上。
暑いので面倒になり即決。

王宮とワットポー

一休み後、観光へ出かける。
まずは王宮へ。
カオサンから王宮やワット・ポーのあるエリアには徒歩で行ける。10分ほど。

カオサン地図

が、それにしても暑い。ひたすら暑い。
元々の熱気に加えて、車とバイクとトゥクトゥクの出す破壊的なまでの排ガスでさらに気温が上昇し、むせ返るような暑さとなっている。長生きできそうにない環境だ。
これが東南アジアか。

王宮の入り口を探していると、三度、M君と出くわす。
なんという奇遇。
まあ同じ飛行機で到着して、同じバスでカオサンに来て、同じ宿に泊まっていたのだから、行動パターンが似てくるのは当たり前なのだろうけど、それにしても旅は道連れとはいったものだ。この偶然を楽しもう。

二人で王宮とワット・プラケオを見学。拝観料は125バーツと少し高め。
ワット・プラケオに鎮座ましますエメラルド・ブッダ像に三度叩頭礼をして、旅の無事を祈願する。
それ以外の展示物はあまり記憶にない。
それからすぐ近くにあるワット・ポーへ。
ここはリクライニング・ブッダ(寝釈迦)で有名。
拝観料は20バーツ。ちなみにタイ人は無料だ。
これが有名なタイの二重価格。

★タイの二重価格について★
観光名所において外国人旅行者からは高い料金を取るシステム。
入口の料金表には、外国人向けには英語とアラビア数字で料金が書いてあり、タイ人向けにはタイ語表記の数字が書いてある。日本語で言うなら、「1500」と書かずに「千五百」と表記するのと同じこと。現地の文字が読めない外国人の目をごまかすためだ。ちょっとせこい。
ちなみにタイでも、数字の表記はほとんどの場合アラビア数字を使う。
金持ちの旅行者には少しでもカネを落としてもらおうという算段なのだろうが、公平性と透明性をモットーとする欧米人から批判されるのは当然のなりゆき。
でも、当分無くなりそうにない。したたかだからね、タイ人は。
あと、レストランなどにもタイ人用メニューと外国人用メニューでは値段が違ったりすることもある。
現地で知り合ったタイ人やガイド、もしくはタクシー運転手などに店に連れていってもらうと、店の従業員とタイ人が結託して高い料金を請求させる手口もある。儲けは折半。
どちらにしろ、タイ語のまったくわからない外国人には気付きようがないので、あまりにも高いと感じたら注文せずに店を後にすべし。たださすがに最近ではかなり減っているようだが、念のため要注意。

靴を脱いでワット・ポーの本堂内へ。

ワットポー ワットポー

いきなり出たよ、巨大仏陀。
本堂の大きさに対して、あまりにも像が巨大なので、その全身を写真で撮ることができない。肉眼でも同じこと。とにかくでかい。
以下の写真は数年前にデジカメで撮ったもの。仏陀像に変化なし。変わったのはカメラの性能のみ。

ワットポー ワットポー

ブッダの足の裏には彫り物がほどこされ、何とも痛そうだ。でもブッダは超人なので、大丈夫。土ふまずもないし。
ワットポー

ちなみにワット・ポーはタイ・マッサージの総本山でもある。
英語では「Thai traditional massage」と呼ばれる。中国語では「古式按摩」。そのまんま。
マッサージ学校があり、ここで修行してから各地で開業するようだ。
気軽にマッサージを受けられる施設もある。でも市内のマッサージ屋よりも少し高め。30分で200バーツくらい。

バンコクのチャイナタウン

それから歩いてチャイナタウンへ。
タイ語では「ヤワラー」と呼ぶ。とても覚えやすい。
近くにはタイ国鉄のバンコク駅「ファランポーン」があるので、便利な立地だ。
チャイナタウンへ入ってしばらく進むと、大きなロータリーがあって、7月22日ロータリーと呼ばれる。通称「ジュライロータリー」
はっきり言って、この周辺は魔窟だ。
谷恒生の小説「バンコク楽宮ホテル」で有名になったエリアである。
かつては沈没系日本人が巣食っていた。

バンコク楽宮ホテル (徳間文庫)

さて中華街、ヤワラー。
ただでさえ濃厚なバンコクの街が、中華風に味付けされ、さらに濃い口になっている。
皮を剥がされたニワトリが道端の屋台で吊るされていたり、魚介類が道端のいけすで売られていたりする。
銀行ならぬ「金行」が林立し、ゴールドがまぶしい光を放っている。
華僑のパワーおそるべし。
そのパワーに圧倒されながら周囲を散策。

ナコーン・カセームという市場へ迷いこんだ。
通称、「泥棒市場」。

せまい路地に無数の露店がひしめきあっている。カオサン以上のカオス。
車やバイクのパーツ、違法ファミコンソフト(ゲーム50本入りのROMカセットとか)、グラインダー、巨大レンチ、ネジ、ギターのエフェクターなどなど。
まさにガラクタのオンパレード。
どこで仕入れてきたものやら。
泥棒市場と呼ばれるゆえんがわかった。
四方八方に延々と露店が並ぶ。
方向感覚を失うほどだ。

なんとか魔界を抜け出したころには、身も心もヘロヘロ状態。
まだまだ修行が足りないようだ。

疲れ切ったので、トゥクトゥクを拾って、カオサンに戻ることに。
二人で必死に交渉。一人40バーツほどになった。
初トゥクトゥクだ。
とにかくエンジン音がうるさいけど、風を切って走るので気持ちがいい。

ぼったくりとして名高いトゥクトゥク。
特に王宮前などの観光地で待ちかまえているトゥクトゥクには要注意。
ほんの1kmほどの距離でも数百バーツとふっかけてくる。
乗りこなせればそれなりに便利なのだろうが、交渉があまりにも面倒だ。
バンコクに来た記念として乗るのがいいだろう。

無事にカオサン通りへ帰還。
そこで別の日本人女性旅行者と出会い、3人で夕食へ。
彼女も大阪出身の同じくらいの年齢。ここではBさんとしておこう。
Bさんは、あさってからマレー半島縦断鉄道旅行に出るそうだ。M君も同じくあさってから、バスでタイ国内を周遊する旅へ。わたしは3日後にネパールへ。
人それぞれのプランだが、それまでは一緒に行動することにした。
旅は道連れだ。

これにてバンコク2日目終了。

★カオサンのホテル情報★
カオサン通りとその周辺には、安いゲストハウスだけではなくて、それなりに設備の整ったホテルも多い。
安宿はちょっときついなあ、という人はカオサンの雰囲気を味わうためにもホテルに泊まってみるのもいいかも。
また最近では、ゲストハウスもネットで予約可能になってきた。
これまた隔世を感じてしまう今日この頃である。
↓↓カオサン通りのホテルとゲストハウスをチェック↓↓
Agoda

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